開発と経済のはざま

国際開発・経済・日々の雑記など

帰国、アジャストメント

アメリカから帰国してはや1ヶ月が経とうとしています。授業や試験が終わったのが5月上旬なのでそこから考えると3ヶ月になります。この間、子育てや引っ越しや新生活立ち上げで全く落ち着く暇はなかったのですが、仕事にも復帰し、ようやく徐々に「帰ってきた」という実感が湧いてきました。この2年間は間違いなく自分史の中で最も勉強し様々なことから刺激を受けた期間だったのですが、ある意味パッケージ化された大学という「bubble」の中にいたので、あまり将来のことなど悩まずとも毎日楽しく忙しく生活できました。この2年間が自分にとってどういった意味を持つのか、あるいはどういった意味を与えたいのか、これはこれからの自分への問いです。幸い、色々なことを考え実践できる環境に帰ってきたので(=そこまで仕事が忙しくない)、少し時間をかけて自分を見つめ直し、好きな勉強を継続し、出来る限り人に会いたいと思います。まぁ、子育てが一番忙しい時期なので今考えているほど多くの時間は取れない可能性が大ですが。

1年間放ったらかしていたこのブログも、どういったものになるかはまだ分かりませんが、徐々に利用していきたいと思います。過去のエントリーで大学院での学びを書くと書いているのでそれももちろん。

 

ケネディスクールの名物授業にRonald Heifetzが教えるリーダーシップの授業があります。もう数十年以上続いている授業で書籍も複数出版されています。授業の指定ということもあり、うち2冊を読んだのですが、2冊目の以下はHeifetzの教えが凝縮された(リーダーシップという言葉の意味に縛られず)万人にオススメできる内容でした。

Leadership on the Line, With a New Preface: Staying Alive Through the Dangers of Change

Leadership on the Line, With a New Preface: Staying Alive Through the Dangers of Change

 
[新訳]最前線のリーダーシップ――何が生死を分けるのか

[新訳]最前線のリーダーシップ――何が生死を分けるのか

 

それはどうやって社会に働きかけるか、社会を変えるか、そのために他人とどう接すればいいか、という外向きの視点から翻って、自分を形作る要素は何か、何を拠り所とするか、「良き」人生をどうやって歩むか、という内向きの視線に至るものです。

この2年間、国際開発と開発経済の最先端のknowledgeを吸収することに必死でした。そして今、決して十分学んだとは言えないながらも(学ぶほど面白くなり、そして先が長くなる)、2年前よりもずっと広い国際開発の可能性を知ることが出来た気がしています。一方で、自分が興味を持つ領域、貢献できうる領域はずっと狭い。そのギャップを意識し、どちらかというと前者の領域に重点を置いていた2年間から、後者へと重点を移していく期間がこの半年〜1年なのかなと思います。

一日一日を着実に、過ごしていきたいと思います。